ちょっと待って!坪単価のマジック。
家を建てるときのおおよその目安として一般的に参考にされているのが坪単価です。
坪単価とは、家を建てるときの1坪(=およそ3.3m²)あたりの建築費のことで、建物の本体価格を床面積で割った数値のことです。
例えば、延べ床面積36坪で1260万円だとしたら、坪単価は35万円ということになります。
でも、ちょっと待ってください。単純にこの坪単価だけで、建築費用の高い安いを判断しても大丈夫でしょうか?
床面積の違い
まず、注目するべき点は、坪単価の計算に「延べ床面積」と「施工床面積」のどちらを使用しているかです。
坪単価の計算には「延べ床面積」を使っている住宅会社と「施工床面積」を使っている住宅会社があります。
「延べ床面積」とは建築基準法で定められた各階の床面積の合計のことをいいます。
玄関ポーチ、バルコニーの先端から2mまでの部分、吹抜け、小屋裏収納、ロフトなどは延べ床面積に含まれません。
一方、「施工床面積」というのは実際に施工した部分の面積になるため、延床面積には含まれない部分も面積に加算されます。
つまり、「延べ床面積」よりも「施工床面積」の方が広くなり、坪単価は「施工床面積」で計算した方が安くなります。
坪単価がどちらで計算されているのか確認し、判断する必要があります。
水道引き込み工事が含まれていない?
最初に触れた通り、坪単価とは、建物の本体価格を床面積で割った数値のことです。
この建物の本体価格には、屋外設備工事費などの「別途工事費」や各種税金などの「諸経費」などは含まれていないことが一般的です。
例えば、水道の引き込みや合併処理浄化槽の設置などの屋外給排水工事費や照明器具やカーテン、エアコンなどの設備費、外構工事費や地盤改良費など、本体工事費以外の別途工事費用は坪単価の中に含まれないことがほとんどです。
また、ローンの手数料や税金、地鎮祭、上棟式費用などの諸経費もほとんどの場合、含まれていません。
このように生活するために必要な工事や設備費用が入っていない状態での坪単価を掲げることは適切ではないと考え、山脇木材では坪単価を表示していません。